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仙人谷への道 【最終話】

9月2日(水) ~来た道を戻る~

朝5時すぎ、とってもさわやかな目覚め。
外はなんと雲ひとつない快晴。昨日がこの天気だったらなぁ・・。

実は昨晩からこの阿曽原温泉小屋はひろ@の貸切となっていた。
まぁ、オフシーズンの平日だし客は少ないだろうと思ってたけど、まさか自分独りとはw
朝6時から朝食。自分ひとりのためにわざわざ食事作って頂いてありがとうございます(笑)

6時半、出発直前に小屋のご主人が「今日は予約客がいないので水平歩道を歩くのは君しかいません。途中で転落したら発見される可能性はまず無いので、気をつけて歩いて下さいね。」という怖すぎるアドバイスをw
その理由としては、同行者がいないので転落ポイントが特定できないことにある。
もし登ってくる客が多い日であれば、とあるパーティーが「あそこのポイントで彼とすれ違いました」と証言し、次のパーティーが「彼とはすれ違いませんでした」って言ったら転落ポイントをかなり絞り込むことができる。
水平歩道は片道約12km、しかもかなり入り組んだクネクネ道。どこで落ちたか判らない人をがむしゃらに探すには、あまりにも長い距離である。
しかもこの季節は1番木々が覆い茂っている時期。もし途中の木々に引っかかってしまえば、ヘリでどれだけ捜索したってまず見つからないだろう。

ということで、落ちてしまえばそのままひっそりと白骨化するか、運が良くて数日後に下流に遺体が流れ着くという状況なようで。 出発前にいきなりビビリが入る~w

ま、いろいろ考えてもしょうがなく、歩かなければ帰れないのでまずは出発!
とにかくさわやかな青空が、プレッシャーを忘れさせて爽快な気分にさせてくれる♪

出発してすぐに、少し振り返ってみると小屋周辺にたくさんの湯気が出ていた。

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左下から一段と激しく出ているのが温泉の湯船脇のトンネルから出ている湯気である。
そう、小屋からあそこまで歩いて行かないと温泉には入れないのだ。
下りはいいんだけど、登りがキツくて湯上りに汗かいちゃうんだよねぇ(笑)

来る時はガスってて何も見えなかったんだけど、帰りは快晴で周囲の景色が良く見えてとても新鮮!
折尾大滝もスカっとさわやか。

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折尾谷の深緑に癒される~♪

Dscf2266

あまりにも快適で楽しくて、歩くペースもガンガン上がるw
まぁ、高所恐怖症の人はガスってるほうがいいかもね(笑)

歩き始めて2時間、大太鼓の手前で突然前方が開け、よく見ると・・欅平駅と黒三・新黒三発電所だぁ!!
(コンデジズームで撮影)

Dscf2283

まだ残り6km以上歩かないといけないんだけど、直線距離にするとほんの数キロしか離れてないのね(泣)
ちなみにケータイも通じました、ココ。

Dscf2290
さて、ゴールは見えてもまだまだ遠く、すぐ先には最大の難所がで~んと構えている。

Dscf2293
まさに「蜀の桟道」的な歩道を抜けると、そこは水平歩道一番のハイライト「大太鼓」

Dscf2295
澄みきった青空のもと、聞こえるのは低くうなる風の音とはるか下を流れる黒部川の水音のみ。
なんという絶景、なんという非日常な空間!

天気もいいしいつまでもこの絶景を眺めていたかったけど先はまだまだ長い。最高の景色を堪能できた幸運に感謝しながら、大太鼓を後にした。

大太鼓の直後には志合谷が。来た時と同じように大声で歌いながら例の暗黒トンネルを抜けたが、やっぱムチャクチャ怖かったぞ~(泣) 単独行は全然苦じゃないけど、ココだけは誰か同行者が欲しかった・・w
で、トンネルを出た直後に黒部川上流方面に向かって撮った写真がコレ。
あれ・・、下のほうに何かある!

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そう、コレが小説「高熱隧道」にも書かれている、ホウ雪崩の被害を受けた志合谷宿舎跡。
よくもまぁ、こんなトコに冬営宿舎なんて建てたもんだ・・。

Dscf2305

水平歩道も終わりに近づき、下のほうから黒三発電所の放流サイレンや欅平駅のアナウンスが聞こえてきた。
が、水平歩道は最後まで水平歩道だったw

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Dscf2332

最後にふと顔をあげると、遠くに唐松岳の雄大な姿が♪

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そして猛烈な下り坂をヘロヘロになりながら下って、11時に無事に欅平駅に到着。
快晴で調子良かったんでほぼノンストップで歩き続け、12kmの山道を4時間半で歩ききった。
いやぁ、無事に帰ってこれてよかった~。

さて、欅平駅と言えば国内有数の観光地。
平日とはいえ、駅周辺は観光客であふれていた。
・・ガッツリ登山の格好で疲労困憊で放心状態なヤツなんて俺だけで、もう浮いてる浮いてる(爆)

居心地悪かったんで、速攻で次のトロッコ列車に飛び乗って帰宅の途に。

Dscf2395
3日間、非日常的なありえない体験をして、もうおなかいっぱいです(笑)

というわけで、仙人谷ダムを歩いて見に行こうミッションは無事完了。
道中、猿に遭遇したこと意外ヒヤヒヤしたことが無かった(w)のは、事前の綿密な計画と準備が功を奏したのだと思う。

今年も梅雨が明け、いよいよ夏山シーズンに突入。
お手軽に高度感とスリルを味わえる水平歩道、皆さまも是非チャレンジして下さい!

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